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自分や家族のもしもの時に~知っておきたい「認知症」のこと~

Q 「認知症」とはどのような病気(症状)ですか。

 認知症とは、脳の細胞の働きが悪くなりさまざまな障害が起こり、生活する上で支障が出ている状態を指します。もの忘れが代表的な症状ですが、最近注目されているレビー小体型認知症の場合、「はっきりしている時とボーっとしている時がある」(認知機能の変動)、「実際にはそこにない物が見えたり、いない人が見える」(幻視)、「体を動かしにくい、手足がふるえる、歩きづらい」(パーキンソニズム)、「睡眠時の大きな声の寝言や異常な行動」(レム期睡眠行動異常症)といった症状もあります。

Q 「認知症」など病気か、年齢によるものか判断に迷っています。病院へ受診の目安はありますか。

 ある出来事の中の一部(食事の内容など)を忘れてしまうのが正常な物忘れで、出来事の全て(食事をしたことなど)を忘れてしまうのが、「認知症」です。また、約束を忘れたり、道に迷ったり、日課をこなさない、だらしなくなる等の症状があらわれた場合も認知症を疑うことになります。

Q 中央病院のもの忘れ外来では、どのような診療をおこなっていますか。

 当院でのもの忘れ外来の流れは、看護師による問診→医師による問診・神経診察→CT→長谷川式簡易知能評価スケール、血液検査(「物忘れセット」)→MRI→必要に応じて脳SPECT→診断→治療(投薬)→経過観察、介護保険主治医意見書作成などとなっています。

Q 家族が「認知症」と診断されました。家族が注意すべきこと、してあげられることはどんなことでしょうか。

 脳梗塞で歩けない人に「なんで歩けないの。」とは言わないのに、認知症の人には「なんで何度も同じことを聞くの。なんで同じことを言うの。」と対応してしまいがちです。叱ったり、間違いを正したりすると、本人が屈辱感を持ったり、家族に対する敵意を抱くことにもなりかねません。ありのままの姿を受け止めてあげることが大切です。手に負えないときは専門の外来や医師へ相談してください。

Q 認知症(もの忘れ)を予防するために、日頃からどんなことに気をつけたら良いですか。

 残念ながら、認知症を確実に予防する方法はまだありません。ある研究では、社会的つながりによる他者との交流が脳の機能低下を食い止めるという結果が出ています。また、脳卒中と認知症のリスクには共通するものが多いと言われていますので生活習慣病のコントロールも大切です。

 

脳神経外科部長
鯨岡 裕司医師 が答えました

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