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産科再開とその波及効果

第2回 「産科再開とその波及効果」
病院長 吉川 裕之

 平成27年度の産科再開と関連して、産婦人科医師が今年9月、7名から9名に増える予定です。今後、分娩だけでなく婦人科癌診療、婦人科救急へも対応できる体制が整うことになります。4月からの産科外来再開に続き、10月からは分娩も再開します。また、今後10月以降予定日の里帰り分娩も受け入れることにしています。

 産科再開をきっかけとして、1名であった小児科医が増員されます。7月、9月には、筑波大学から小児科医が教授、准教授として来られることになりました。平成28年4月には、さらに1名増員の予定で4名体制となります。これにより、新生児医療だけでなく、小児科救急も受け入れていくことになります。小児病棟についても検討が始まりました。また、1ヶ月検診に対応するため、授乳やおむつ交換の場所も準備されつつあります。

 帝王切開などの定時手術・緊急手術が増加することに対し、4月から麻酔科医が1名増員されて計7名となりました。その結果、外科、婦人科などの手術枠も増加することになります。

 胎児、新生児への遺伝外来設置が達成されれば、家族性腫瘍に対応できる体制も作りやすくなります。卵巣癌では遺伝性乳癌卵巣癌症候群、子宮体癌・卵巣癌ではリンチ症候群(遺伝性結腸直腸癌)と関連しており、乳腺外科、消化器内科・外科と共同で家族性腫瘍の取り扱いを充実させる計画を進めています。

 産後の健康な女性への食事(お祝い膳含む)を提供するために、現在、管理栄養士などが研究を重ねて準備中です。この努力により、病院食全体にも好影響が出てくることを期待しています。

 薬剤師も、妊娠女性やその可能性のある女性に対して安全な薬物療法を行う体制を整えてくれています。妊婦さんへの薬剤投与はもちろん、妊娠していることを知らずに薬を服用する場合や、妊娠を計画されている患者さまへの薬剤投与について、安全管理に気を配らなくてはなりません。現在、数名の薬剤師が妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師を目指す研修に積極的に参加してくれています。これにより、女性への薬物療法について、院内全ての科において安全性の向上に繋がると期待しています。

これからさらに、内科外科疾患などを持つ若い女性の妊娠に関する相談、病院内での小さなお子様の安全性向上など、様々な計画を考えております。

 以上のように、産科再開はいろいろな面で病院全体へ好影響を与えつつあります。今後もよりよい医療の提供に繋げられるよう、引き続き努力していく所存です。

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