茨城県立中央病院
茨城県地域がんセンター
病院長 島居 徹(しまずい とおる)

 茨城県立中央病院は、県立としては唯一の総合病院であり、「患者さんに優しい、質の高い、県民に信頼される医療を提供する」ことを理念に、水戸保健医療圏で「死角のない医療」を提供するべく、がん、救急、災害、感染症医療などを中心に高度専門的医療に努めてまいりました。がん医療では県にひとつの都道府県がん診療連携拠点病院に指定されており、茨城県のがん医療を牽引する役割を担うべく活動しています。

 さて昨年度は茨城県の保健医療計画や総合がん対策推進計画が更新され、県立病院でもそれらを反映した新たな6年間の中期計画が始まった一方で、医師の働き方改革の本格稼働、診療報酬改訂や物価高騰、コロナ禍の診療制限がいまだ回復途上であること、などが病院経営を厳しくしています。

 そのような中で昨年度のトピックとして、水戸医療圏の地域医療構想会議において、新たな拠点となる新病院に向けた再編・統合の協議が進み、当院は県立こども病院と統合し、新たな病院を建設する方針が発表されました。開院までは10年近くがかかる見込みではありますが、今年度から基本構想の協議が始まる予定です。現存の医療機能に加え、小児医療、周産期医療を高いレベルで提供できるようをハード、ソフトの両面で体制整備を検討してまいります。

 その準備期間においても、これまで以上の医療を提供できるよう体制を維持・向上させていく所存ですので、引き続き皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。

 

2025年4月1日
茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 病院長

島居 徹