茨城県立中央病院
茨城県地域がんセンター
病院長 島居 徹(しまずい とおる)

 茨城県立中央病院は、県立友部診療所を前身とし、1988年(昭和63年)に本館が、また1995年(平成7年)にがんセンター棟増築による地域がんセンターが開設され現在に至っています。県立としては唯一の総合病院であり、「患者さんに優しい、質の高い、県民に信頼される医療を提供する」ことを理念に、県民の生命と健康を守る高度医療の提供に努めてまいりました。また医療人材の教育とキャリア形成の支援を積極的に推進しており、茨城県の医師不足解消に貢献することも当院の使命としています。

 当院はこれまでも当該二次医療圏で「死角のない医療」を提供するべく、がん、救急、災害、感染症医療などを中心に高度専門的医療に努めてまいりましたし、特にがん医療では県にひとつの都道府県がん診療連携拠点病院に指定されており、茨城県のがん医療を牽引する役割を担っています。今後も「本医療圏に求められる医療機能を集約した中核的病院」として、さらに「医師をはじめとする医療人材の教育・研修・研究等に貢献できる施設」として活動していく所存です。

 今年度は2024年度からの第8次医療計画の策定に取り組みますが、これまでの5疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患)5事業(救急・災害・へき地・周産期・小児医療)に新興感染症に対応する体制整備が加わり6事業となります。当院は新型コロナウイルス感染症を積極的かつ重点的に診療してまいりましたので、その実績などを基にソフト・ハードの両面で整備していく予定です。特にハード面では既存棟が狭隘・老朽に直面しておりますので、本医療圏の地域医療構想として求められる医療機能・病床機能を整備しつつ、高度専門的医療、新たな感染症拡大に対する医療などを提供できる新棟構想に計画的に取り組んでいく予定です。

今後とも皆様のご理解ご支援をお願い申し上げます。

2023年4月1日
茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 病院長

島居 徹