臨床倫理コンサルテーションチームについて

 臨床倫理コンサルテーションは、職員が医療現場で直面した様々な臨床倫理上の問題(患者診療・ケアにおける倫理・社会・心理・法的問題等)について相談を受け、可能な限り早急に多職種チームで対応し、助言を行う目的で設置されました。

臨床倫理コンサルテーションの対象となる臨床倫理問題について

具体的には以下に挙げるような医療現場で遭遇する葛藤や社会的な懸案事項を想定しています。

  • 治療方針を巡る医療チーム内での意見の相違
  • 患者本人や家族が適応のない治療を望む場合
  • 患者の意向と家族の希望が異なる場合
  • 治療拒否
  • 心肺蘇生術を実施するかどうかの判断
  • 一旦開始した延命措置を中止するかどうかの判断 など。

実績

令和4年度の実績

診療科は、循環器内科、呼吸器外科、消化器内科、救急科からの依頼があり、件数は年間5件でした。チームメンバーとともに主治医や当該部署の看護師長や受持ち看護師が参加しました。臨床倫理の4分割による検討資料をもとに、多職種で話し合うことで、情報共有ができ様々な視点から検討することができました。

臨床倫理コンサルテーションの流れについて

医療現場で上記のような臨床倫理問題に遭遇した職員は、臨床倫理コンサルテーションチームに申請書を提出して相談します。申請を受けた当チームは集まって相談内容について検討し、対応・助言を行います。ただし、内容によって病院としての判断が必要だと考えられる場合には、病院長を通じ倫理委員会での審議を依頼することになります。