当科の特色

部長
天貝 賢二



(あまがい けんじ)

患者さんに最良の医療を提供出来るよう努めてまいります


 がんセンターとして、治療可能な早期癌から終末期に対応するとともに、高次救急を担うなど、幅広い専門医療を提供しています。
 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)や肝細胞癌のラジオ波焼灼術(RFA)においては県内有数の症例数を実施してきました。精査が困難な小腸には、カプセル内視鏡、ダブルバルーン内視鏡を行っています。
 2004年度から日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)に参加しており、消化器がんに対する標準的治療法の確立を目的として研究活動を行っています。2012年度からは、JCOG消化器内視鏡グループと食道がんグループの研究に参加しております。また、その他の多施設共同研究や治験などにも積極的に参加して、学会発表や論文発表を行っております。

当科では患者さんに最良の医療を提供出来るよう努めてまいります

消化器内科集合写真(2021年撮影)
病棟にて(2021年撮影)
消化器内科集合写真(2023年撮影)

垣根を越えた医療

 毎週行っている消化器内科カンファランスは消化器内科医だけではなく、薬剤師、5東病棟(消化器の入院が多い病棟)看護師、緩和ケアセンター看護師、管理栄養士などさまざまなスタッフも参加して行います。その他、外科、腫瘍内科、放射線科、病理診断科との合同カンファランスを行い診療科や職種を超えて相談し、患者さんにとって最適な医療・看護を提供できるよう努めています。

消化器内科に関連するスタッフ1
消化器内科に関連するスタッフ2

消化器内科に関連するスタッフ(2021年撮影)

学会認定施設の指定等

日本消化器病学会認定施設、日本消化器内視鏡学会指導施設、日本肝臓学会認定施設、日本胆道学会指導施設

スタッフ紹介


部長
天貝 賢二



(あまがい けんじ)

専門領域
  • 消化器内科
  • 癌化学療法
  • 消化管内視鏡の診断治療
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本癌治療学会
  • 日本臨床腫瘍学会
  • 日本禁煙学会 
  • 日本ヘリコバクター学会
  • 日本禁煙推進医師歯科医師連盟
  • 日本小児禁煙研究会 理事
  • PEG在宅医療学会
  • 日本臨床栄養代謝学会

部長(肝胆膵担当)
内視鏡部長
荒木 眞裕



(あらき まさひろ)

専門領域
  • 消化器内科
  • 肝炎・肝癌の診断と治療
  • 胆膵内視鏡の診断治療
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
  • 日本肝臓学会 専門医・指導医・支部評議員
  • 日本消化器病学会 専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本胆道学会 指導医
  • 日本膵臓学会
  • 日本消化器がん検診学会
  • 日本癌学会
  • 厚生労働省認定死体解剖資格
  • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構専門委員
  • 一般社団法人日本ホスピタルアライアンス消化器内視鏡分野委員
  • 茨城県肝炎認定協議会委員
  • 茨城県生活習慣病検診管理指導協議会胃がん部会委員

部長(下部消化管担当)
予防医療センター長
五頭 三秀



(ごとう みつひで)

専門領域
  • 消化器内科
  • 消化管内視鏡の診断治療
  • 慢性炎症性腸疾患の診断治療
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 認定内科医
  • 日本消化器病学会 専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構 暫定教育医
  • 日本医師会認定産業医
  • 茨城県生活習慣病検診管理指導協議会大腸がん部会委員
  • 茨城県難病診療消化器疾患ネットワーク専門部会委員

部長(上部消化管担当)
大関 瑞治



(おおぜき みつはる)

専門領域
  • 消化器内科
  • 肝炎・肝癌の診断と治療
  • 消化管内視鏡の診断治療
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本臨床腫瘍学会

部長(消化器内視鏡担当)
山岡 正治



(やまおか まさはる)

専門領域
  • 消化器内科
  • 癌化学療法
  • 消化器内視鏡の診断治療
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本肝臓病学会 専門医
  • 日本臨床腫瘍学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医
  • 日本クリニカルパス学会

部長(臨床研究担当)
石橋 肇



(いしばし はじめ)

専門領域
  • 消化器内科
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本肝臓学会 専門医
  • 日本臨床腫瘍学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医
  • 産業医

医長
本多 寛之



(ほんだ ひろゆき)

専門領域
  • 消化器内科
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本肝臓学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会

医長
瀬山 侑亮



(せやま ゆうすけ)

専門領域
  • 消化器内科
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 
  • 日本消化器病学会専門医 
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本肝臓学会肝臓専門医
  • 日本組織培養学会

医員
山口 右真



(やまぐち ゆうま)

専門領域
  • 消化器内科
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 
  • 日本消化器病学会 
  • 日本消化器内視鏡学会

(非常勤医師)
藤枝 真司



(ふじえだ しんじ)

専門領域
  • 消化器内科
所属学会・専門医等
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本消化器病学会
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
  • 日本臨床腫瘍学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医

主な対象疾患・治療法

主な対象疾患

消化器がん、肝臓疾患、炎症性腸疾患など

主な治療法 ※下記記事には、治療中の写真が掲載されています。閲覧にはご注意ください。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

 食道、胃、大腸の壁は粘膜層、粘膜下層、筋層などの層からできていますが、がんは最も内側の層である粘膜層から発生します。この粘膜内にとどまる早期の病変に対して、胃カメラや大腸カメラで消化管の内腔から粘膜層を含めた粘膜下層までを剥離し、病変を一括で(一まとまりに)切除するという治療法です。切り取った病変は顕微鏡による組織検査をし、根治しているかどうかの判断をします。

注意点

 全ての癌を内視鏡で治療できるわけではありません。癌が深く浸潤している場合や、内視鏡治療で取りきれなかった場合には、外科的切除が必要な場合もあります。内視鏡検査、病理検査、CT検査など精密検査を行い、より適した治療方針を考えていきます。

【内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)】

内視鏡的粘膜下層剥離術

出典 国立がん研究センターがん情報サービス

症例1.食道癌


内視鏡的粘膜下層隔離術(食道癌)

3/4性の表在食道癌です。色素(ヨード)を散布すると、茶色の正常粘膜に比べて、不染帯として色抜けして病変を認識できます。

内視鏡的粘膜下層隔離術(食道癌)

病変の外側にマーキング(白い点々とした印)を行い切除する範囲を決定します。

内視鏡的粘膜下層隔離術(食道癌)

切除後の潰瘍(左,上,右)です。なるべく正常粘膜(下)を残した方が傷の治りが早くなり、狭窄を少しでも防ぐことができます。また、治療後に狭窄予防の薬液を局注することにより狭窄を防ぐよう努めています。

切除した検体です。内視鏡治療により根治することができました。

切除後に食道狭窄を生じ、数回内視鏡的拡張術を行いました。治療後1年後の写真です。

症例2.食道癌


内視鏡的粘膜下層隔離術(食道癌)

表在食道癌です。色素(ヨード)を散布すると茶色の正常粘膜に比べて染まらず不染帯として色抜けして病変を認識できます。

病変の外側にマーキング(白い点々とした印)を行い切除する範囲を決定します。

切除後の潰瘍(右側の12時方向から9時方向)です。左上の9時から12時方向に残った正常粘膜を認めます。

内視鏡的粘膜下層隔離術(食道癌)

切除した検体です。内視鏡治療により根治することができました。

症例3.早期胃癌


早期胃癌を切除します。青い色素を散布(酢酸インジゴカルミン)して、病変の境界をよく見極めます。

内視鏡的粘膜下層隔離術(胃癌)

病変の外側にマーキング(白い点々とした印)を行い、切除する範囲を決定します。

内視鏡的粘膜下層隔離術(胃癌)

切開剥離中の写真です。

切除した検体です。内視鏡治療により根治することができました。

症例4.早期大腸癌


内視鏡的粘膜下層隔離術(横行結腸)

横行結腸の60mm大の病変です。襞(ひだ)を前後にまたぐように腫瘍が存在しています。

内視鏡的粘膜下層隔離術(横行結腸)

局注を行い切開剥離していきます。

内視鏡的粘膜下層隔離術(横行結腸)

白く硬い繊維化部分があり、切除に難渋しました。

治療後には大きな潰瘍が残ります。切除後の潰瘍はだいたい2週間から1ヶ月程度で治ります。

内視鏡的粘膜下層隔離術(横行結腸)

治療後の潰瘍も襞(ひだ)を前後にまたぐように広がっています。

切除した検体です。内視鏡治療により根治することができました。

症例5.早期大腸癌


esd1

直腸の半周を占める病変です。

esd2

治療後には大きな潰瘍が残ります。切除後の潰瘍はだいたい2週間から1ヶ月程度で治ります。

esd3

切除した検体です。内視鏡治療により根治することが

半周を占める病変です。

牽引デバイスで引っ張りテンションをかけるなど工夫することで、
より短時間で安全に切除することができます。

内視鏡的粘膜下層隔離術(直腸)

治療後には大きな潰瘍が残ります。切除後の潰瘍はだいたい2週間から1ヶ月程度で治ります。

内視鏡的粘膜下層隔離術(直腸)

切除した検体です。内視鏡治療により根治することができました。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)、ポリペクトミー

 大腸ポリープをスネアと呼ばれる金属の輪状のワイヤーでしめながら高周波電流を流して切除することをポリペクトミーといいます。その際、穿孔(腸に穴が開いてしまうこと)を防ぐため、病変の下の粘膜下層へ生理食塩水などを注入(局注)し、病変を持ち上げて隆起をつくり切除する方法をEMRといいます。これらの治療のほとんどは外来で治療可能ですが、大きい病変や抗血栓薬(血液さらさらのお薬)を内服している場合は入院していただき治療することもあります。切除した病変は顕微鏡による組織検査をし、根治しているかどうかの判断をします。

注意点

 全てのポリープや癌を内視鏡で治療できるわけではありません。癌が深く浸潤している場合や、内視鏡治療で取りきれなかった場合には、外科的切除が必要な場合もあります。内視鏡検査、病理検査、必要があればCT検査など精密検査を行い、より適した治療方針を考えていきます。

【内視鏡的粘膜切除術(EMR)】

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

出典 国立がん研究センターがん情報サービス

症例1.


茎のないポリープの切除です。

生理食塩水(青い色素入)を注
入して病変を浮きあがらせます。

スネアと呼ばれる金属の輪
状のワイヤーをかけて締め
ているところです。

ワイヤーをしめながら高周波
電流を流してポリープを
切除します。

切除後の潰瘍にはクリップで閉じます。
クリップはだいたい1-2ヶ月程度で
脱落し,知らず知らずに便と一緒に
排出されます。

症例2.


茎のある大きなポリープの切除です。

切除の前に茎の根本にクリップをかけて阻血状態にします。阻血が十分であれば血が通わなくなり、ポリープが青紫色に変わります。

スネアと呼ばれる金属の輪状のワイヤーをかけていきます。ワイヤーをしめながら高周波電流を流してポリープを切除します。

事前に阻血クリップをしたことで、出血なく切除することができ、外来で安全に切除することができました。

症例.3


SSL( Sessile serrated lesion)と呼ばれる平べったいポリープを切除します。

生理食塩水(青い色素入)を注入して病変を浮きあがらせます。

スネアと呼ばれる金属の輪状のワイヤーをかけて切除します。

切除後の潰瘍にはクリップで閉じます。クリップはだいたい1-2ヶ月程度で脱落し、知らず知らずに便と一緒に排出されます。

症例.4


横行結腸の大きなポリープ(早期大腸癌疑い)です。ポリープには茎があり、茎の部分を観察していきます。

茎の付け根部分が観察できます。

茎の付け根部分から観察していくと、再度ポリープの頂部が観察されます。

ポリープの茎の付け根部分に留置スネア(水色)を占めて阻血状態にします。留置スネアが外れないように、その頭側にクリップをしておきます。

スネアと呼ばれる金属の輪状のワイヤーをかけていきます。

ワイヤーをしめながら、高周波電流を流してポリープを切除します。

留置スネアの阻血効果もあり出血なく切除することができ、根治することができました。

コールドスネアポリペクトミー(CSP)

 CSP(コールドスネアポリペクトミー)はEMR(内視鏡的粘膜切除術)とは異なり、生理食塩水などの注入(局注)を行わず、そして高周波電流を流さずに、スネアと呼ばれる金属の輪状のワイヤーでしめて切除する方法です。

 利点としては、短時間で治療できるため一回の検査で多くのポリープを切除でき、また、高周波電流を流さないため穿孔(腸に穴が開くこと)や後出血(あとから出血すること)の危険性が少ない安全性が高い治療といえます。一方、このCSPでは粘膜表層しか切除できないので、浸潤がんを疑う病変には不向きです。

 ポリープの大きさや形、ポリープ表面の見た目などに応じてCSP(コールドスネアポリペクトミー)、EMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を選択して治療します。

近年は小さなポリープには、CSPといって、高周波電流を用いずに切除する機会が増えています。

スネアと呼ばれる金属の輪状のワイヤーをかけていきます.

スネアで絞っている状態です.高周波電流を用いずに切除します.

切除した状態です。出血が治まっているようであれば止血処置は不要です。

処置が簡便で早く治療が行えたり、高周波電流の熱傷による遅発性の出血や穿孔のリスクは低いなどの利点があります。ポリープの大きさや見た目で治療方法を検討していきます。

化学療法・放射線療法

 外科的切除が難しい進行したがん(食道がん・胃がん・大腸がん・膵がん・胆道がん・肝がんなど)に対して化学療法やがんの種類や状態によっては放射線と組み合わせた治療を行います。一部は入院での治療になりますが、大部分は通院治療での対応が可能で、化学療法センターに通院しながら日常生活・仕事を続けながら治療を受けていただけるようサポートしていきます。

消化管金属ステント留置術

 消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌、十二指腸癌(他臓器癌十二指腸浸潤)など)のうち狭窄の強い病変に金属ステント留置術を行うことがあります。これにより食べ物や便の通りを改善してより食事を摂取していただき、継続して化学療法などの治療を受けていただけるようサポートしていきます。

 特に大腸癌の狭窄に対して、従来はイレウスチューブという長い管による減圧治療や緊急手術(人工肛門)を行っていましたが、近年は金属ステント留置術を行うことで通りを良くし、継続して化学療法などの治療を受けていただいたり、外科的手術への橋渡しをするというケースが多くなってきています。

胆膵疾患(内視鏡・化学療法)

 総胆管結石(写真①)には内視鏡的胆膵管造影検査(ERCP)を行い、結石は必要に応じて砕石(バスケットを用いて石を砕くこと)して小さくし、バスケットまたはバルーンで採石(写真②③④)を行います。胆管炎がある場合はまずはステントを留置して炎症を改善させた後に採石を行います。

 膵癌・胆管癌・胆嚢癌などの悪性疾患については、外科治療や化学療法を行います。胆膵領域には胆管、膵管など重要な管や臓器があるため、ERCPでステントの留置を行いつつ、外科、消化器内科、腫瘍内科と連携して腫瘍の治療を行います。

胆膵疾患1
写真①総胆管結石(黄色矢印)
胆膵疾患2
写真②バスケット採石
胆膵疾患3
写真③バルーン採石
胆膵疾患4
写真④バルーン採石
胆膵疾患5
写真⑤採石された結石

肝疾患

1.C型肝炎について

 2014年から飲み薬によってC型肝炎ウイルスが体から排除出来るようになりました。お薬も進化し、当院でも全体で97%のウイルス排除率を記録しております。図は2014年以前のインターフェロン治療との比較になりますが、はるかに多くの皆さんに治療を受けていただいております。医療費助成申請によって、経済的な負担も小さく抑えることができますので、ご相談ください。

C型肝炎
2.B型肝炎について

 残念ながら日本は先進国の中でもB型肝炎の患者さんが多い国とされております。人口の約1%がキャリア(HBs抗原が陽性)で、2割ほどが既往感染(一度感染したことがあるが、HBs抗原は陰性になった状態)と言われています。一度感染してしまうと、今の医学の力でウイルスを体から排除することが出来ません(この点はC型肝炎とは違います)。既往感染でも日常生活を送る上で何ら支障はありませんが、抗がん剤や免疫を抑える治療を行った場合、まれですが体に潜んでいるウイルスが再び活動し(再活性化と呼ばれます)、場合によっては重症の肝炎を引き起こすことがあると言われています。
 当院はがんセンターも併設しており、たくさんの方が抗がん剤治療をお受けになっておられますので、不幸な事態にならないよう、免疫抑制・化学療法をお受けになる患者さんを対象に、B型肝炎の状態を採血検査で確認させていただいております。感染したことがなければそれ以上の対応は不要ですし、既往感染の場合は定期的にウイルスの状態を採血で経過観察させていただくことになります。またウイルスを排除出来ないまでも、ウイルスの活動を有効に抑える飲み薬があります。ご不明なことは外来窓口でおたずねください。

3.肝臓がんについて

 標準治療とされる手術・カテーテル治療・ラジオ波焼灼術・全身化学療法にはいずれも対応しております。また筑波大学と連携して、陽子線治療のご紹介も行っております。

炎症性腸疾患

 潰瘍性大腸炎やクローン病が代表的な疾患です。これらは原因不明の慢性炎症性腸疾患で、一度発症すると完治が困難とされるため国の特定疾患に指定されています。当院は難病診療連携拠点病院として、ガイドラインをもとに積極的な治療に取り組んでおります。

緩和ケアと支持療法

 緩和ケアとは、がんと診断されたときから、がんに伴う体や心のさまざまな苦痛に対する症状を和らげて、生活の質(QOL)を維持して自分らしく過ごせるようにする治療やケアのことを指します。これはがんが進行してからだけではなく、がんと診断されたときから必要に応じて行っていきます。また、支持療法とはがんそのものによる症状やがん治療に伴う副作用、合併症、後遺症による症状を軽くするための予防や治療のことを指します。

診療実績

令和4年度

  • 延べ入院患者数は、1,473件(うち新規は1,021件)病院全体の16%
  • 医療連携室経由の紹介受診数は1,084件(当院内科総数の34%、当院全体総数の13%)ほか、検査のみの依頼は263件(上下部内視鏡+腹部超音波)。
  • 内視鏡件数は、下記別表参照(上下部消化管は外科施行を含む)
  • RFAは20件、30病変
  • 当科の抗がん剤の新規導入数(※内服のみを除く)は、167件(原発の内訳:大腸63、胃38、膵28、胆道16、食道14、肝細胞癌8)
消化器内視鏡の件数(令和4年度)
上部消化管3,270
下部消化管1,857
ERCP363
肝胆膵超音波内視鏡71
ダブルバルーン小腸鏡経口5
経肛門2
ERCP9

【左記のうち治療】

大腸ポリープ切除401
胆管ステント留置241
金属ステント留置食道14
6
十二指腸10
大腸20
胆管15
ESD食道10
49
大腸41
静脈瘤治療EVL22
EIS10

臨床研究

消化器内科臨床研究発表実績

茨城県立中央病院臨床研究発表実績まとめ

当科の取り組み

緩和ケア支持療法でご紹介したPCUでは患者さんに季節感を楽しんでいただけるよう季節毎にイベントを開催しています。⇒PCUについて

お知らせ

症状や治療法など分かりやすく解説しています。