ごあいさつ

小島化学療法センター長

センター長、病院参事、
臨床研究推進センター長

小島 寛
(こじま ひろし

 茨城県立中央病院の化学療法センターは、県内初の本格的な外来化学療法施設として、平成20年12月にオープンしました。化学療法センターでは、化学療法専門の医師、看護師、薬剤師がチームをつくって診療にあたっていますので、質の高い治療を安全に受けていただくことが可能です。また、患者さん向けに様々な情報を提供したり、がんに関する相談を受けたりすることによって、がんの患者さんの生活の質の向上に貢献できればと考えています。私たちスタッフは、がんの克服に向けて前向きに取り組みながら、患者さんに「優しい医療」を提供できるように心がけていこうと考えていますので、よろしくお願い申し上げます。

 現在、がんは我が国における死亡原因の第一位であり、2人に1人が一生の間にがんに罹患すると言われています。がんは身近な病気であり、親族・友人などにがんの患者さんがいらっしゃらない方はほとんどいないと言っていい状況ではないかと思います。がんの治療法としては手術、放射線治療もありますが、化学療法(抗がん剤による治療)もがん治療における重要な選択肢のひとつです。近年、分子標的薬、特に免疫チェックポイント阻害薬の出現により化学療法は大きな進歩を遂げ、がん治療における化学療法の重要性が年々増しつつあります。化学療法には様々な副作用が伴いますが、医学の進歩に伴い多くの化学療法を外来で安全に実施することが可能になりました。