ASTとはAntimicrobial Stewardship Teamの略称です。
 感染症の治療効果を高め、耐性菌の出現を抑えるために、検査や抗菌薬について支援するチームです。メンバーは医師2名(うち感染症専門医1名)、薬剤師2名、細菌検査技師2名、看護師3名、総計9名で、多くはICTにも所属しており、ICTと協力しながら活動しています。

活動目的

 抗菌薬を使用する際、個々の患者に対して最大限の治療効果を導くと同時に、有害事象を最小限にとどめ、いち早く感染症治療が完了できるようにサポートすることを目的としています。抗菌薬適正使用を推進することは耐性菌の出現を防ぐことに繋がります。

活動内容

  • 広域抗菌薬使用事例や血液培養陽性事例等を対象に,モニタリングを実施する。
  • 感染症治療のモニタリングにおいて,対象患者を把握後,適切な微生物検査・血液検査・画像検査等の実施状況,初期選択抗菌薬の選択・用法・用量の適切性,必要に応じた治療薬物モニタリングの実施,微生物検査等の治療方針への活用状況などを経時的に評価し,必要に応じて主治医にフィードバックを行う。
  • 適切な検体採取と培養検査の提出(血液培養の複数セット採取など)や,施設内のアンチバイオグラムの作成など,微生物検査・臨床検査が適正に利用可能な体制を整備する。
  • 抗菌薬使用状況や血液培養複数セット提出率などのプロセス指標及び耐性菌発生率や抗菌薬使用量などのアウトカム指標を定期的に評価する。
  • 抗菌薬の適正な使用を目的とした職員の研修を少なくとも年2回程度実施する。また院内の抗菌薬使用指針を作成し、定期的に見直し及び改定する。
  • 使用可能な抗菌薬の種類,用量等について定期的に見直し,必要性の低い抗菌薬について院内での使用中止を提案する。
  • 地域医療機関からの相談を受ける。
  • ASTミーティングは、上記に掲げる活動に関わる議案について検討し協議する。
  • 実施した諸指導、提言の内容について、毎月委員会へ報告する。

活動実績

感染制御室をご参照ください。