精神科リエゾンチームについて
精神科リエゾンチームとは、入院中の患者に対し、身体医療と精神医療をつなぎ、患者への包括的な医療をめざして、担当各科の医師や看護師と「連携」しながら精神科専門医療を提供するチームです。
主な活動内容
- 院内コンサルテーション
(精神疾患を有する患者、身体疾患に伴う様々な精神症状を有する患者(せん妄・抑うつ・不眠)へのサポート)は必要に応じて連絡をいただき対応 - 常勤医は原則毎週全員を回診
- 必要な専門家への橋渡し
(転院・他医療機関へ繋ぐ、他医療機関からの紹介) - 週1回、多職種
(当院精神科医師・リエゾン看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー)でカンファレンスを開き、対応について共有 - 週1回、産科カンファレンスに参加
(妊産婦対象、助産師と情報交換) - 精神科外来での診療補助
- 病棟に出向いて、病棟スタッフを含めた多職種とカンファレンスを行い、精神疾患患者への対応について検討
- 精神看護の相談
(ケア方法、退院調整、妊産婦など) - 認知機能評価(看護)
- こころの医療センター連携
(リエゾン回診、こころの医療センター中央病院連絡会) - 行政(市町村、保健センター)連携
実績
令和4年度
リエゾンコンサルテーション件数は、令和3年度418件、令和4年度439件という結果でした。また、再診件数は、令和3年度965件、令和4年度1,172件でした(月別の推移、年度別はグラフを参照)。コンサルテーション件数、再診件数ともに増加しています。その理由として、コロナ禍の影響で退院・転院調整が難航したこと、介入した患者が高齢化した印象があり、せん妄発症の患者が多く内服調整を適宜行ったためと考えられます。令和3年度より精神科リエゾンチーム加算を取得し、令和4年度は620件取得、精神疾患診療体制加算2は29件取得することができました。
産科カンファレンスにも参加し周産期メンタルヘルスにも力を入れ、産前から出産まで産科患者の精神科介入をしています。さらに今年度は要支援妊産婦会議が3回開催され参加することができ、地域(市町村、保健センター)と連携し情報共有できる関係を構築することができました。
令和3年度から引き続き、佐藤医師不在の木曜日に、こころの医療センターの高橋医師の回診を継続しており、平日全ての回診が可能となりました。金曜午後に行っていたこころの医療センターとの合同回診は、新型コロナウイルス感染症の発生状況等を鑑み、回診中断となっています。しかし、適宜こころの医療センターと連絡をとり、患者に最適な医療を提供できるように努める事ができました。今年度より当院とこころの医療センターの連絡会が再開となり、2回開催され参加することができ、情報交換を行うことができました。

