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遺伝子診療部 (Center for Clinical Genetics and Genomics)

スタッフ

医師

医師名 専門領域 所属学会・専門医等

遺伝子診療部長

小児科部長(新生児担当)

筑波大学地域臨床教育センター准教授

県立医療大学客員教授

齋藤 誠

(さいとう まこと)

○小児科

○新生児

○周産期遺伝

日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医

小児科参照

産婦人科 部長

(周産期医療担当)(NIPT担当)

安部 加奈子

(あべ かなこ)

○産婦人科

○周産期医療

○母乳育児支援

産婦人科参照

遺伝カウンセラー

氏 名

所属学会・資格等

石堂 佳世

(いしどう かよ)

所属学会

日本人類遺伝学会

日本遺伝カウンセリング学会

日本家族性腫瘍学会

日本乳癌学会

資格

認定遺伝カウンセラー

家族性腫瘍カウンセラー(FCC)

ゲノムメディカルリサーチコーディネーター(GMRC)

認定心理士

診療情報管理士

遺伝子診療部のご紹介

 2016年4月に開設され、2020年4月現在、臨床遺伝専門医2名(小児科と産婦人科兼任)と認定遺伝カウンセラー2名(1名非常勤)が、遺伝学的検査や遺伝カウンセリングに対応しております。遺伝性の病気について詳しく知りたい方、遺伝について不安を抱えている方、妊娠・出産に際しての遺伝やご家族の問題などを相談されたい方などを対象に、状況に応じて担当診療科の医師にも同席いただき、遺伝カウンセリングを行っています。産婦人科外来、右奥の面談室にて遺伝外来として診療しております。

業務内容

遺伝カウンセリング

  • 「親が遺伝病だと、自分も同じ病気にかかるの?」
  • 「遺伝子検査を勧められたけれど、よくわからなかった。」
  • 「高齢妊娠の場合、検査を受けた方がいいの?」
  • 「交際相手の姉が遺伝病で、両親は結婚に反対なのだけれど、私の子どもにも影響するの?」

 このような遺伝性疾患、高齢妊娠、それらに伴うご家族のことなどで不安や悩みを抱えている方々のお話を伺い、適切な情報を提供し、検査を受けるかどうかなど、ご自身で判断できるように一緒に考え、心理社会的なサポートも含め、その方が状況に適応できるようにお手伝いします。また、近年保険適応となった遺伝学的な検査によるコンパニオン診断、および、がん遺伝子パネル検査(がんゲノム医療)も診療科と連携し、必要に応じて対応しております。

遺伝医療についての説明会など

 薬剤選択のためのコンパニオン診断検査、遺伝学的検査等を含め、遺伝性疾患、遺伝医療について地域の病院への説明会などを開催しております。

施設認定

  • 2018年度~臨床遺伝専門医研修施設
  • 2018年9月~がんゲノム医療連携病院(連携先:慶應義塾大学病院)
  • 2020年4月~一般社団法人日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)遺伝性乳癌卵巣癌総合診療基幹施設

遺伝外来の受診(遺伝カウンセリング)をご希望の場合

遺伝カウンセリングをご希望の方

 当院の相談に関係した診療科を受診後に、遺伝外来をご案内します。かかりつけ医に診療情報提供書を作成していただき、かかりつけ医から当院地域連携室へFAX(0296-78-3589)でお申し込みください。

【地域連携室】

TEL.0296-77-1121(代表)内線2703

FAX.0296-78-3589

NIPT検査をご希望の方

お電話にて産科初診外来をご予約ください。

※当院で出産される方のみ対象となります。

【外来予約センター】TEL.0296-77-5489

かかりつけ医がない場合の方

遺伝診療部へお電話でお問い合わせください。

【代表電話】TEL.0296-77-1121 遺伝子診療部医師、または認定遺伝カウンセラーへ

料金について

 保険適応のある遺伝学的検査に伴うものに関する遺伝カウンセリングは保険診療で行わせていただきます。それ以外の遺伝カウンセリングは、自費診療となっております。初診は1時間~1時間30分を要します。

費用

自費診療の場合、15分毎に2,880円かかります。

受診される方へ

わかる範囲で親族の病歴、ご本人の病歴をご確認ください。事前に把握されていますと速やかに対応できます。

疾患、症例など

対象としている主な疾患、症例(2020年4月現在)

  • 遺伝性腫瘍;遺伝性乳がん卵巣がん症候群、Lynch症候群、多発性内分泌腫瘍症(MEN)、家族性大腸線種症(FAP)など
  • 高齢妊娠に対する非侵襲的出生前検査(NIPT)※当院で出産される方のみ対象となります。
  • 神経疾患:脊髄小脳変性症など
  • 代謝性疾患:シトルリン血症Ⅱ型、家族性高コレステロール血症
  • 腎疾患:常染色体優性多嚢胞性腎など
  • 血液疾患:遺伝性血管性浮腫など
  • 骨・結合組織疾患:マルファン症候群
  • がんゲノム医療(がん遺伝子パネル検査)

対象とならない症例

  • DTC(Direct To Consumer)遺伝子検査
  • 親子鑑定

診療日

産科遺伝カウンセリング(NIPT検査)

【月曜日】15:15~16:15

遺伝カウンセリング(産科遺伝カウンセリング(NIPT検査)以外)

【月曜日~木曜日】➀9:30-②11:00-③13:00-④14:30-

病理組織を用いた遺伝学的検査について

病理組織を用いた遺伝学的検査を目的にがん患者さんをご紹介してくださる主治医の先生へ

 平素よりがん診療において、大変お世話にになっております。茨城県立中央病院は、茨城県地域がんセンターであり、県央・県北地区で唯一、臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーによる伝カウンセリングを行っている施設です。

 そのため、さまざまな遺伝学的検査を日常的に行っており、その中には病理診断科と協力して、病理組織を用いた遺伝学的検査も含まれます。当院では、下記のような病理組織を用いた遺伝学的検査を施工しております。検査を希望される際は、下記にあります「病理標本情報提供書」をダウンロードし、必要事項を記入の上、印刷して適切な病理組織とともにご紹介いただけると幸いです。またご紹介にあたりましては、病理組織に加えて、提出検体に関する病理組織依頼書、カラーコピーの切り出し図、病理診断書も一緒にお持ちください。なお、がん遺伝子パネル検査を目的にがん患者さんをご紹介されるときはこちらをご参照ください。

当院が行っている病理組織を用いた遺伝学的検査

  • マイクロサテライト不安定検査(MSI検査):外部委託
  • 相同組換え修復欠損検査(HRD検査、my Choice診断システム):外部委託
  • ミスマッチ修復タンパク質の免疫染色検査:院内検査
  • ミスマッチ修復タンパク質のメチル化検査(自費検査):院内検査

ペムプロリズマブ(キイトルーダ)適応判定のためのマイクロサテライト不安定性検査(MSI検査)について

マイクロサテライト不安定性検査(MSI検査)の保険適用は「リンチ症候群の診断の補助を目的とする場合、又は局所進行もしくは転移が認められた標準的な治療が困難な固形癌もしくは手術後の大腸癌の抗悪性腫瘍剤による治療法の選択を目的とする場合」となっております。場合によってはマイクロサテライト不安定性検査(MSI検査)を行うことができないこともありますのでご了承ください。

書類一覧

病理標本情報提供書

がん遺伝子パネル検査について

詳細はこちらから

NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)について

 茨城県立中央病院ではNIPT検査を2017年10月から臨床研究として開始しておりましたが、2022年7月からは、日本医学会出生前検査認証制度等運営委員会より「NIPTを実施する医療機関(基幹施設)」として認証を受けて遺伝診療として検査を実施しております。

対  象

当院で出産予定の妊婦の方でかつ当院が定めたNIPT検査基準を満たした方。

茨城県立中央病院におけるNIPT検査基準

 下記のいずれかに該当する方

  • 胎児超音波検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された方。
  • 母体血清マーカー検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された方。
  • 染色体数的異常を有する児を妊娠した既存のある方
  • 高齢妊娠の方(分娩時35歳以上)。ただし、35歳未満の方もご希望の方はご相談ください。
  • 両親のいずれかが均衡型ロバートソン転座を有していて、胎児が13 トリソミーまたは21 トリソミーとなる可能性が示唆される方。

 ※当院以外で出産される方には行うことができません。

費  用

114,620円

受診方法

当院産科HP「初診の方」をご参照いただき、産科初診外来を受診ください。

実績

令和3年度実績

 平成28年度から臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラー®が協力して遺伝カウンセリングを行う遺伝外来を開設しています。またがん遺伝子パネル検査においては、腫瘍内科などと協働して、がんゲノム外来運営するとともに、検査後に行われる専門家会議も遺伝子診療部が主体となって行っています。令和4年6月14日現在、茨城県内で本検査を施行できる施設は筑波大学附属病院、土浦協同病院、当院の3施設のみです。また当院は腫瘍分野に限らず様々な分野の遺伝学的な検査や遺伝カウンセリングを院内外から受けており、県央県北のがん診療を行っている総合病院の多くと遺伝カウンセリングに関して連携体制を構築しております。以上のように、現在では茨城県の県央・県北地区の遺伝医療を支えています。

令和3年度 遺伝カウンセリングおよび遺伝学的検査は下記の通りです。

遺伝カウンセリング数:169件

内訳
遺伝性腫瘍分野 113件
がんゲノム分野 25件
周産期分野 16件
血液分野 3件
その他 12件

遺伝学的検査:119件

内訳
BRACAnalysis診断システム 82件

(陽性9件、VUS1件)

BRCA検査(シングルサイト検査含む) 5件 (陽性3件)
リンチ症候群遺伝学的検査(臨床研究) 13件 (陽性9件)
その他 3件 (陽性2件)
非侵襲的出生前検査(NIPT) 16件 (陽性0件)

業績

こちらからご覧いただけます→臨床研究発表実績

 

 

 

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