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病院長のごあいさつ

 茨城県立中央病院は県内唯一の県立総合病院として県民の医療と健康のために尽くしてまいりました。

 

 平成7年には地域がんセンターを併設し、がんの高度専門医療を提供しています。平成20年には「都道府県がん診療連携拠点病院」の認定を国から受け、茨城県におけるがん診療の基幹病院となりました。手術、化学療法、放射線治療、緩和ケアなどすべてにおいて患者さま中心のがん診療に努めています。特に、化学療法については化学療法センターが拡充され、診療・教育・研究の充実が図られています。救急医療につきましては、救急センターの整備・ヘリポートの設置・ドクターカーの運用などを通して、職員の一致協力のもと救急診療に積極的に取り組んでいます。

 

 がん診療や救急だけでなく、地域医療支援病院、難病医療拠点病院、茨城県地域災害拠点病院、茨城県原子力災害拠点病院、エイズ治療拠点病院などの任務も担っています。ほぼ全ての診療科において県民の期待に沿える医療、「死角のない医療」を推進しています。筑波大学の支援の元、当院に設置されている地域臨床教育センター(茨城県寄附講座)により、泌尿器科・麻酔科・循環器内科・循環器外科・膠原病/リウマチ科・血液内科・産婦人科・小児科・呼吸器外科・放射線治療科・腫瘍内科・乳腺外科・精神科等の診療が充実してきました。死角の一つであった産科診療については、分娩を再開し、徐々に分娩数も増加するとともに、周辺の施設からの異所性妊娠(子宮外妊娠)、流産、絨毛性疾患も受けています。精神科の常勤医として、地域臨床教育センター教授が4月から赴任しています。また、歯科口腔外科も常勤医が4月から診療を開始しています。(しばらくの間は両方の科とも入院患者さまもしくは入院直前の患者さまだけを対象としています。)それにともない、標榜診療科としても院内表示診療科としても36診療科となっております。

 

 また、地域医療支援病院として地域の医療機関との連携も深めています。地域連携は医科だけでなく地域の歯科との連携も進め、さらに、へき地医療拠点病院としてへき地医療も支援しているところです。当院の医師と看護師を常勤スタッフとして県北医療圏・鹿行医療圏などの施設に派遣し、さらに非常勤医による医療支援も行っております。

 

 平成18年には病院事業管理者制度を導入し、改革3原則(病院経営の合理化、質の高い安心・安全の医療サービス、職員の意識改革)を掲げて病院経営の健全化に努めてまいりました。現在では医療の質向上と経営の健全化の両立が達成されるようになってきました。しかし、私どもの任務はあくまでも患者さまのために、安全で質の高い標準医療(最善の医療)を提供することにあると考え、一層身を引き締め日々の診療にあたっていきたいと思います。

 

 県立中央病院では職員の過重労働回避にも努力しています。病院として時間外労働を減らす理由は3つあります。第一に、医療ミスを防ぐためです。第二に、医師、看護師などの健康問題です。第三には、人件費の節約です。主治医制では365日24時間患者さまに責任を持ち、重病の患者さまの治療には何日も泊まり込み、ご臨終に立ち会うのも当然とされてきました。しかし、それは長時間の過重労働によって可能であったのです。現在でも、当病院においては過重労働になるかどうか、ぎりぎりの医師や看護師が多く存在します。病院の過重労働回避には患者さまとそのご家族の理解なしでは実現できません。皆様におきましてはぜひ、ご理解いただきたいとお願いする次第です。

 

 診療に関する疑問や不安、また将来計画に関するご提言がございましたら、直接、病院長あてに忌憚のないご意見をお寄せください。

 

平成29年5月

茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター

病院長 吉川 裕之

 

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